プラットホームエコノミーにおける労働者性の今後|グローバルユニオン

首都圏青年ユニオン連合会の執行委員長の労働者性に関する信じがたい決定がでたことは既報のとおりですが、これからの時代において、働き方の多様性が生まれる中で、旧態依然とした労働委員会の判断は果たしてどうなっていくのでしょうか?

最近の新しい働き方の一つにプラットホームエコノミーというものがあります、具体的にわかりやすくいうと、ウーバーイーツ(宅配サービス)などに代表されるプラットホームを通じて労務やサービスの提供を行うものをいいます。

ウーバーイーツの場合、登録レストランに料理の注文が入ると、ウーバーイーツアプリが直近の登録人を呼び出して顧客であるレストランに行かせ、そこで料理を受け取って注文主に配送させるようになっています。このように、自転車やオートバイを用いた対面型の運送(配送)サービスを行っている点で、配達人を請負契約の個人事業主として扱っています。

だからといって、ウーバーイーツの配達人が、顧客との関係ではもちろんのこと、プラットホームであるウーバーイーツとの関係でも、労働者であるとただちにいえるわけではありません。

労働法学上、当該就労者がとくに労働基準法や労働契約法上の労働者といえるためには、請負や業務委託などの契約形式にかかわらず、相手方との関係でいわゆる使用従属性があることが必要とされているからです。

そして、この使用従属性は、主に

①仕事の依頼に対する諾否の自由の有無
②業務遂行上の指揮監督の有無
③時間的・場所的拘束の有無
④補助労働力の利用および代替性の有無
⑤報酬の労務対償性の有無

といった判断基準に照らして、総合判断することとされています。

この判断基準をウーバーイーツの配達人に当てはめると、プラットホームとの関係で通常の労働者と同様の使用従属性があることは否定できないことになります。

すなわち、ウーバーイーツの配達人についてみると、まずウーバーイーツからの配達依頼に対する応答率が一定の率(80%前後ともいわれる)を下回るとアプリが利用停止または自動登録抹消されるというのですから、実際上仕事の依頼に対する諾否の自由はほとんどないといえます。

また、業務遂行上の指揮監督についても、顧客(レストラン)、配送物(料理)および配達先(注文主)への一定時間内での配達など、仕事の内容の特定や進め方はすべてウーバーイーツが決定し、それに従って行わなければならないですし、その限りで時間的・場所的拘束も受けますから、これらの基準も満たすものといえます。

さらに配達の仕事を登録配達人自身が行うことが当然に前提とされていると思われていますし、報酬については、配達料金はウーバーイーツがあらかじめ一律的に決定しており、配達人が顧客と直接交渉できないことはもちろん、料金もクレジットで顧客がウーバーに支払うが、それとは別に、固定単価に加えて距離に応じて増額される報酬などが配達業務の対価として配達員に支払われるから、報酬の労務対価性があることはいうまでもありません。

このように考えれば、ウーバーイーツ配達員については、労基法や労契法上の労働者性が認められる可能性がかなり高いといえるのではないでしょうか?

にもかかわらず、これらのプラットホームは、営業施設・車両等の経費をまったく負担せず、事故が発生したときも労災補償責任を免れ、契約も一方的に解約できるのです。このように、その指示の下で使用しているにも関わらず、当該就労者に対して使用者としての法的責任を一切負わない状態を放置するわけにはいかないのではないでしょうか?

日本のみならず、イギリスやフランス、アメリカなどの諸外国においても、ウーバー配達サービスに従事する就労者の労働者性が大きな社会問題となっているだけではなく、すでに一定範囲において労働者性を認め、または、労働者と同一または類似の法的保護を与えることが試みられています。

労働委員会は、労働者の働き方が日々多様化していく中で、グローバル基準への理解も遅れることがないように、海外諸国の判例等を参考にして、同様の対策を早急に講ずべきでしょう。

そうでなければ、今後、外国人労働者が日本において、働きやすいと思ってもらうことなど不可能です。(首都圏青年ユニオン連合会が、医労連や首都圏青年ユニオンと異なり、執行委員長を組合専従者としないのは、正に現実社会で多様な働き方をしている労働者が自主的に執行委員長となる組織でなければ、組合員数を増やす(団結権と団体行動権の最大化)ことなどできないと考えているからです。)

私たち首都圏青年ユニオン連合会の執行委員長が労働者としての給与を100%受け取り、使用者としての報酬が0であっても、労働者性はないと判断されました。

ウーバーイーツのように個人事業だけでは生活していくことがままならない中で、副業としての選択肢となるような働き方は、旧態依然とした労働委員会には理解することは出来ないのでしょうか?

グローバル化の波の中、日本だけは、労働者性を認めないという状況は果たしていかがなものなのでしょうか?

私たちは、ウーバーイーツユニオンの皆様とも一緒に声を上げていきたいと考えております。

私たち首都圏青年ユニオン連合会は、ウーバーイーツの配達員の皆様、副業でお悩みの皆様のミカタです!