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労働組合には、本当に組合費が必要なのか?

労働組合は、労働者が2人以上集まれば、いつでも自由に結成することができます。役所などに届け出る必要もなければ、使用者の承認を受ける必要もありません。自主的に結成され、民主的な組合規約を備えていればよいのです。

労働組合法も労働者が正当な組合活動を行ったことによって、使用者がその労働者に不利益になるような取り扱いをすることを禁じています。

労働者は誰でも自由に労働組合をつくることができます。そしてどこかに届け出る必要も、誰かに承認してもらう、というようなことも必要ありません。

労働組合は、日本国憲法によりその設立を保証されています。

憲法28条(勤労者の団結権)
勤労者の団結する権利及び団体交渉その他の団体行動をする権利は、これを保障する。

憲法13条(個人の尊重)
すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。

しかしながら、下位法規にあたる、労働組合法では、労働組合法に定められた労働組合というものが存在します。

その際には、

  1. 労働者が主体となって組織すること
  2. 労働者が自ら進んで結成すること
  3. 労働条件の維持・改善を主目的とすること
  4. 組合規約に必要な取り決め事項を含むこと

という条件が付されています。

このうち、4.の必要な取り決め事項というのは、

  1. 労働組合の名称
  2. 組合事務所の所在地
  3. 組合員の全員が差別の取り扱いを受けないこと
  4. 組合員は誰も、どんな場合も、人種や宗教、性別、身分などの違いで、組合員としての資格を奪われないこと
  5. 役員の選挙は、組合員(または代議員)の直接無記名投票で行うこと
  6. 総会は、少なくとも毎年1回開くこと
  7. 組合費の経理状況を少なくとも毎年1回組合員に公表すること(公認会計士などの監査人の証明が必要)
  8. ストライキは、組合員(または代議員)の直接無記名投票により過半数の同意がなければ行わないこと
  9. 規約改正をするときは、組合員の直接無記名投票により過半数の支持がなければできないこと

となっています。

そうです、この文中にすでに、「組合費」という文言が出てくるのです。

さらに、この条件を満たした労働組合は、法定内組合や法適合組合と呼ばれ、労働組合法上の保護を受けることができます。保護の内容は、

  1. 正当な行為に対する刑事上の免責(正当な行為であれば、刑事罰は問われない)
  2. 正当な行為に対する民事上の免責(ストをしても正当行為ならば損害賠償責任等を免れる)
  3. 法人格の取得
  4. 不当労働行為の救済(禁止)
  5. 労働協約の規範的効力(賃金、労働時間など規範的事項に違反する労働契約は無効となる)
  6. 一般的拘束力(事業所内で非組合員=非管理職の少数従業員にも労働協約が適用される)
  7. 地域的一般的拘束力(同一地域で大部分の労働者に適用される協約は、同一地域の同種の労働者にも拡張適用される)
  8. 労働委員会の労働委員を推薦する資格

となっています。

この中に、法人格の取得というのがあります。

つまり、憲法上で労働組合を結成することは認められているものの、労働組合法上の保護を得るには、「組合費を徴収し」、民主的な選挙を行う団体でないと法人格の取得はさせないという、二枚舌の状況であることがわかります。

私たち首都圏青年ユニオン連合会は、労働組合活動を長年にわたり続けてきた組合専従の労働貴族に、この矛盾点に気づいて欲しかったのです。

首都圏青年ユニオン連合会は、上記のような現状の法律の事情を鑑み、当初、法人格を得るためだけに、法定内労働組合からスタートする他ありませんでした。つまり、現在のような「労働者」の本来の利益を守るという労働組合の規約を作ることに関して、スタート時は一時的に断念せざるを得ず、設立いたしました。

これまでの労働組合は、こういった事情を理解しているかどうかはわかりませんが、組合費を取らずにどうやって組合員を増やしていくのか?ということを考えたことはきっとないでしょう。

組合員を救うどころか、各個人のビジネス上の経験があまりにも乏しいので、自己の保身や上部団体の言いなりとなっていたのでしょう。

我々と似たような名前の労働組合である、首都圏青年ユニオンの事務局長をお勤めの山田真吾氏のものと思われるツイッターのアカウントや、同ユニオンの顧問弁護士をされている佐々木亮弁護士のものと思われるツイッターなどでは、盛んに「首都圏青年ユニオンは労働組合にあらず」とプロパガンダされておりますが、上記のような事情において、法令の根本を読み解いた正確な表現を行っていただきたいものです。

確かに、首都圏青年ユニオンは、共産党の支配下にある労働組合の一つと見られているので、組合費よりもさらに名簿の方が重要で、我々とは本来的な目的も違っていることを申し添えておきたいと思います。

つまり、現状の国内法においては、「組合費ありきの法人設立しかできない」「既存の組合幹部は、労働者から搾取しない形の労働運動を模索することを放棄してきた」と言えるのです。

首都圏青年ユニオン連合会は、労働者の皆様の利益を最大化するために、個人で加入できる組合費無料の組織です